2007年11月3日土曜日

癒し系グラビアアイドル

世紀末を迎えてなお日本全体が不況の中にあり、世は「癒し」がブームとなった。これに伴って、グラビアに出演するタレントにもこれまでのセクシーさよりも親しみやすさや安心感、危うい無防備さ等が求められる傾向が強まった。その先鞭をつけたのが本上まなみであり、その流れをさらに広げた代表格が井川遥である。本上のデビューは早く1994年にテレビドラマの出演で芸能界デビュー。スタイルの良さを楽しむには、水着やショートパンツが見たいところ。その辺の期待にも添った写真が色々掲載されています。水着カットやショートパンツ(自転車に乗っている数カットなど)で見せる足の美しさには、惚れ惚れする部分があります。

どの衣装でも効果的に立ちポーズを入れており、スタイルを見せる意図は感じますし、その効果は出ている。ビジュアルの撮られ方には、やや安定感に欠ける部分があるかな。表情面では、最初の方は単調な笑顔が続いていますが、中盤以降はバリエーションが割と出てきており、意外と楽しめました。もっと表情が固定化しそうな予感もあっただけに、これだけバリエーションが出せれば良好なのではないでしょうか。髪型も割と色々見せているんだけど、ちょっとぼっさり重い感じのするものが多く、そこがマイナス。もっと大胆に束ねてもよかったような。ということで、スタイルの良さを感じさせるカットもそれなりにあり、満足のいく内容でした。ビジュアル的に万全の強さがあるわけではないので、強烈な引きはないんだけど、彼女の魅力という意味では十分引き出せていると思います。

1995年に『ユニチカサマーキャンペーンガール』に起用され、既にグラビアでも活躍していたが、前年の『爽健美茶』のTVCMが話題となり一気にブレイク。癒し系の代表格といわれる。また井川はこの年の『東洋紡水着サマーキャンペーンガール』でデビュー。翌2000年にも『アサヒビールイメージガール』に選ばれ人気が上昇。2001年にはゴールデンアロー賞グラフ賞を受賞し、本上と共にこの後暫く続く癒し系グラドル隆盛の旗頭となった。また既に一定の人気を得ていた優香が飯島直子と共演した缶コーヒーのCM『ジョージア』で癒し系のキャラクターへシフトチェンジし更なるブレイクを見せている。

癒し系がヒットした影響を受けて、デビュー当初から癒し系を意識したグラドルが数多くデビューするようになる。酒井若菜がこの年の『日テレジェニック1999』に選出(その2年前には酒井美幸名義で『ヤングジャンプ全国女子高生制服コレクション』で準グランプリを受賞)。安めぐみもこの年の『ヤングジャンプ全国女子高生制服コレクション』で準グランプリを受賞している。また冠タイトルには縁が無かったが、前年にデビューしていたフィットワンの乙葉も重要な癒し系グラドルの1人である。

一方、癒し系とは別に、モーニング娘。に後藤真希が新メンバーとして加入。直後の楽曲『LOVEマシーン』が音楽シーンにおいて大ヒットしたことでハロプロ勢のグラビア進出がより一層華やかなものになっていた。『フジテレビVQ』もホリエージェンシーの吉井怜、スターダストプロモーションの内藤陽子らが選出されている。なお吉井はグラビアアイドルとして活躍を期待されていた矢先の2000年、写真集撮影の際に急性骨髄性白血病で倒れそのまま長期休養に入り引退が懸念されたが、2002年に病魔を克服して復帰。その際発行した闘病記がベストセラーになっている。

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