2007年11月21日水曜日

癒し系のグラドルたち

20世紀末に出てきた癒し系グラビアという流れは、彼女たちの出演作品は、ヒットすることも多いため、メーカーはこぞってグラビアアイドルに出演の交渉を持ちかけている。一方で、「元芸能人」という肩書きが作品の売り上げ向上につながることから、女優になることが決まっている者が箔をつけるために「一旦グラビアアイドルとしてデビューしてから」という例もある。グラビアアイドルは過去から現在においても、隆盛を極めながら、その活躍の場は多様化しているといえる。

今をときめく新垣結衣のヤンジャン初登場を彷彿とさせる、nicolaのトップモデル岡本玲のヤンジャン初登場のはずですが、表紙に微小に掲載、先週の予告にも掲載されていた記憶がない。新垣結衣が「ハイティーンになるにつれ魅力が増していきそう」なnicolaトップモデルなのに対し、岡本玲は「ローティーンゆえの魅力を引き出された」タイプなので、今になってのグラビア展開には若干の弱さを感じるのも事実。というか、小6から中1のころの他を圧する魅力は、まあ失われていますね。でもまあ、元気っ子路線の写真群は彼女に合っているし、その路線では十分戦えるだけの魅力はあると思います。

先入観無ければ、上戸彩並のポテンシャルを感じることが出来るかも知れない。グラビアアイドルや女優に着目し、それを害悪とするならば、人間には理にかなった話にもなるのですが、残念ながら人間は、メディアの発散させる為の良い道具にもなり、その意味おいては社会に貢献した仕事にもなっていることは事実です。しかし同時に、場合によっては情報をを意識に刷り込まれる事によって、何らかの願望、或いは過激な行動を誘発させる原因としての役割も否定できず、事実ここ数年の若者の行動などが以前と比べて一般的でない様な趣向と一致する方向に変化してきているのは、列記とした事実であります。

つまり社会に貢献する役割と悪影響の両方が、確実に見て取れるのは明確であり、結果的に社会に貢献しながらも、意識的には悪影響を与えているというある種の矛盾点を生み出しているのです。これが個人のパーソナリティにどの程度干渉するかについては個人差があるので、無意識との関与で極めて主観的な領域にもなってくるのですが、行動の過激化という観点に立てば、一部のメディアが一役も二役もかっているのは確かではないかと思います。もしこの社会が純然を守りたいというなら、意見も一理あると思いますが、実は本質的にそうでない人間が多いからこそ、社会的抵抗力も少なく、このような社会になっているということでしょう。さらに業者は金儲けに利用し、民衆は利用され、ついでに映像的心理セットが施される事によって民衆はさらに利用されやすい状態になりえるという、ある種のスパイラルにハマっているわけです。

2007年11月17日土曜日

グラビアアイドル イメージDVD

グラビアだけではなく、イメージDVDを発売し好セールスを記録した、長崎莉奈もそのギャルっぽい出で立ちとは裏腹な、おっとりとした癒し系の雰囲気をかもし出す特異なキャラクターとして、注目をされ始める。またこの年の半ばあたりから突如ブレイクしたのはほしのあき。グラビアでは既に4年程前からおなじみの顔であったが、「最年長グラビアアイドル」というキーワードとそれを全く感じさせぬロリ顔、華奢な体型、「まるでウォーターベッドみたい(杏さゆり談)」という88センチの弾力のある豊満な胸元を大胆に露出するギミックで深夜番組を足がかりにTVでの露出が増え始めたところ、急激に知名度がアップ。

特に業界各所でほしのあきファンを公言し始める者が増え始め、芸人・長井秀和からは毎週のように持ちネタで「愛しのおっぱいエンジェル!!」と呼ばれ、芋づる式に人気が拡大。またキーワードに違わず、30歳近い年齢ながら惜しげも無く水着姿を披露して完成度の高いグラビアを堅持、その地位を確立した。彼女の活躍がグラドルの平均寿命を飛躍的に上げることになり、今の時代では本人のやる気と身体のメンテナンスを怠らなければグラビアでも活躍できる、という認識が広く生まれ、この後多くの高年齢グラドルが活躍の場を広げていくことになる。

またそれと並行しドラマなどでは本名の「星野亜希」名義で女優としても活躍。さらにグラドルの知名度貢献に一役買った。ほしのはこれらの幅広い活躍が評価され、翌2006年第44回ゴールデン・アロー賞グラフ賞を受賞。なおこの年の第43回ゴールデン・アロー賞グラフ賞は、これまでの幅広いメディア露出が評価された安田美沙子が受賞している。その他に大きな動きとなったのは「お尻」というヒットワードが生まれたこと。

その発端はこの年から本格的に芸能活動を再開した秋山莉奈で、『撮影の時に「お尻の形が綺麗だね」って言われることが多かった』と自らお尻を強調した水着写真集『楽園』をこの年の11月に発売すると、透けるような白い肌と淫靡な表情、大胆なポーズがクチコミで話題となり大ヒット。秋山は「尻ドルクイーン」という称号を貰い、他のグラドル(特に胸にあまり自信が無いグラドル)がこれに習いお尻を強調したグラビアを続々発表、グラビア界に新しい流れを生み出した。特にアバンギャルドのグラドルはロリータフェイスのタレントが揃っていたことでこの流れを派生した「ロリ着エロ」とも言うべきグラビアに挑戦。浜田翔子、折原みか、海川ひとみなどが続々と追従した。

また若槻千夏は既にバラエティタレントのイメージが定着していたが、翌年の5月の自身の誕生日に合わせ3年ぶりに写真集を発売。こちらはプライベートスナップを意識したもので作品イメージは秋山らのそれとは異なるが、その中心にお尻を強調した写真を多数使用。写真作品としてのファッション性が異性のみならず同性からも高評価を受け、グラビアアイドルとしての存在感を強烈にアピールした。1988年に星野裕子(ほしの・ゆうこ)の名でグラビアやイメージビデオでデビューしたが、ほどなく星野麗子(ほしの・れいこ)に改名。

1989年に(第16代)'90クラリオンガールに選出された際にかとうれいことなり、'91年度アサヒビールイメージガールにも選ばれた。 芸名は大原麗子にちなんで野田義治が命名した。昭和の終わりから平成5年(1993年)ごろまで毎月のように写真集が発売され、日本を代表する写真集クイーンとして君臨。イメージビデオも多数制作され、同時期に活躍した細川ふみえらと共に芸能プロダクション・イエローキャブの出世頭としてグラビア・写真集・ビデオ映画・テレビドラマ・CM・歌など多方面において活躍。巨乳タレントとしては事務所の先輩である堀江しのぶのあとを引き継ぎ、またグラビアアイドルという分野を確立した存在ともいえる。現在でも当時のグラビアアイドルのお宝・古本市場では、最も高いプレミアムがついている。

2007年11月3日土曜日

癒し系グラビアアイドル

世紀末を迎えてなお日本全体が不況の中にあり、世は「癒し」がブームとなった。これに伴って、グラビアに出演するタレントにもこれまでのセクシーさよりも親しみやすさや安心感、危うい無防備さ等が求められる傾向が強まった。その先鞭をつけたのが本上まなみであり、その流れをさらに広げた代表格が井川遥である。本上のデビューは早く1994年にテレビドラマの出演で芸能界デビュー。スタイルの良さを楽しむには、水着やショートパンツが見たいところ。その辺の期待にも添った写真が色々掲載されています。水着カットやショートパンツ(自転車に乗っている数カットなど)で見せる足の美しさには、惚れ惚れする部分があります。

どの衣装でも効果的に立ちポーズを入れており、スタイルを見せる意図は感じますし、その効果は出ている。ビジュアルの撮られ方には、やや安定感に欠ける部分があるかな。表情面では、最初の方は単調な笑顔が続いていますが、中盤以降はバリエーションが割と出てきており、意外と楽しめました。もっと表情が固定化しそうな予感もあっただけに、これだけバリエーションが出せれば良好なのではないでしょうか。髪型も割と色々見せているんだけど、ちょっとぼっさり重い感じのするものが多く、そこがマイナス。もっと大胆に束ねてもよかったような。ということで、スタイルの良さを感じさせるカットもそれなりにあり、満足のいく内容でした。ビジュアル的に万全の強さがあるわけではないので、強烈な引きはないんだけど、彼女の魅力という意味では十分引き出せていると思います。

1995年に『ユニチカサマーキャンペーンガール』に起用され、既にグラビアでも活躍していたが、前年の『爽健美茶』のTVCMが話題となり一気にブレイク。癒し系の代表格といわれる。また井川はこの年の『東洋紡水着サマーキャンペーンガール』でデビュー。翌2000年にも『アサヒビールイメージガール』に選ばれ人気が上昇。2001年にはゴールデンアロー賞グラフ賞を受賞し、本上と共にこの後暫く続く癒し系グラドル隆盛の旗頭となった。また既に一定の人気を得ていた優香が飯島直子と共演した缶コーヒーのCM『ジョージア』で癒し系のキャラクターへシフトチェンジし更なるブレイクを見せている。

癒し系がヒットした影響を受けて、デビュー当初から癒し系を意識したグラドルが数多くデビューするようになる。酒井若菜がこの年の『日テレジェニック1999』に選出(その2年前には酒井美幸名義で『ヤングジャンプ全国女子高生制服コレクション』で準グランプリを受賞)。安めぐみもこの年の『ヤングジャンプ全国女子高生制服コレクション』で準グランプリを受賞している。また冠タイトルには縁が無かったが、前年にデビューしていたフィットワンの乙葉も重要な癒し系グラドルの1人である。

一方、癒し系とは別に、モーニング娘。に後藤真希が新メンバーとして加入。直後の楽曲『LOVEマシーン』が音楽シーンにおいて大ヒットしたことでハロプロ勢のグラビア進出がより一層華やかなものになっていた。『フジテレビVQ』もホリエージェンシーの吉井怜、スターダストプロモーションの内藤陽子らが選出されている。なお吉井はグラビアアイドルとして活躍を期待されていた矢先の2000年、写真集撮影の際に急性骨髄性白血病で倒れそのまま長期休養に入り引退が懸念されたが、2002年に病魔を克服して復帰。その際発行した闘病記がベストセラーになっている。